心の安定や余裕につなげるには、様々な日常の変化の中で、日々の忙しさに対しても常に自分の立ち位置を把握して、振る舞う方向性が重要になってきます。
出来事の受け止め方や、それを軌道修正することを意識し、感情に左右されずに後悔の少ない合理的な行動をするためにはどうしたらいいのでしょう。そんな悩みを著書を引用してご紹介します。😀
- 内省力を鍛える
- 出来事の受け止め方を軌道修正してみる
- 思考のクセを矯正(きょうせい)する
- 不安な状態から抜け出すには
内省力を鍛える
一人で自分と対話する「内省」の時間が必ずとも必要になってきます。
内省とは、自分の価値観を受け入れ、それをベースに経験を繰り返して分析し、思考・行動を軌道修正し、自らを成長させていくことです。
同じ会社に勤めていても、「仕事がたのしい」と感じる人もいれば、「つまらない」と辞めていく人もいます。
同じ国で生きていても、「幸せだ」と感じる人もいれば、「不幸だ」と感じる人もいます。
あらゆることに当てはまるのですが、客観的な「たのしい」「つまらない」「幸せ」「不幸」という状態があるわけではなく、その状態を「自分がどう受け止めるか」によって変わります。
それを前向きな受け止め方に変えるには、自分の離れたところから、自分の心の動きをあるがままに見つめることができる、もう一人の自分を育むことです。
自分の深層の声を上手に聞くことができるようになると、迷っていることにも直感的に自分の意にそった判断がでいるようになります。
それにより、過去の出来事や経験を振り返って観察し、それを履歴として整理しておくことをすれば、自分の身の周りで起こることはある程度予測できるようになるのではないでしょうか。
その様な積み重ねがあれば、自分がやろうとしていることに対してどのような事態が発生するか、どのように対処するかをあらかじめ想像できるので、心の安定や余裕にもつながります。
日々の忙しさの中でも、常に自分の立ち位置を把握し、どう振る舞うべきか分かるので、自分の人生を生きている実感、幸福を実感できるようになるのではないでしょうか。
そして自分の使命、果たすべき役割、つらぬくべき仕事やその方向性が見えるようになると、自分の人生を自分で導き演出している「握っている感」が得られるようになります。
出来事の受け止め方を軌道修正してみる
内省作業の一歩として、「出来事 ➡ 感情 ➡ 思考 ➡ 行動 ➡ 結果」というサイクルを意識してみましょう。
仮に何かの「出来事」にイラっという「感情」を抱いても、いきなり「行動」に移すのではなく、その感情を一旦受け止めて「思考」というクッションをはさむのです。
そして、どのような「行動」がどのような「結果」を招くのかを想像し、自分はどうすることがベストなのかを考える・・・そのうえで行動する。
いわゆる理性を働かせるということですね。
こうした内省作業が習慣になると、怒りや不安といったネガティブな感情に襲われたとしても、それに対して自分の人生を破滅させるような行動をとることはありません。
感情に支配されて自分を失うことなく、瞬時にもう一人の自分が発動し、後悔の少ない、より合理的な行動をとることができます。そうした姿勢は、より満足度の高い生き方につながります。
他人と一緒にいれば、自分と向き合う時間がその分少なくなってしまいますが、孤独であればこそ自分と向き合える・・
孤独に強い人間が落ち着いて行動して見えるのは、人には見えないこうした内的作業を無意識下で常に繰り返しているからです。
思考のクセを矯正(きょうせい)する
自分の力で環境に適応しているという実感を得てこそ、感情とその後の行動を制御できるわけですが、それが無ければいつも不安にとらわれてしまいます。
孤独を恐れる人、人間関係がしんどい人、生きずらさや閉塞感を感じている人は、普通の人が問題にしないことを「問題だ」と感じたり、普通の人が「1」つらい事を「10」つらいと思ったりします。
ちょっとしたトラブルを過剰に膨らませ、「困った!」「大変だ!」「どうしよう!」と大騒ぎしてしまう・・
・「困った」と言っても、本当に困ることなんて、実はめったにありません。
・「大変だ」と言うのも、いつは些細な事であることがほとんど。
小さなことを拡大解釈してしまわないよう、常に自分の経験を振り返り、原因と結果を検証しようとする姿勢が必要です。
さらに「こうするべきだ」「こうするべきではない」という規範を数多く持っていると、あるいはその思いが強いと、ちょっとした他人の言動にいちいちイライラしたり、自分が身動きできない窮屈さを感じたりします。
こうゆう人は概(がい)して、自己肯定感は低く、逆にプライドが高いゆえに、いろんなことが苦しくなってしまうのです。
不安な状態から抜け出すには
そのような状態から抜け出すには、自分がとらわれているもの、こだわっているもの、信じていることに、合理的な根拠があるかどうかを知ることで、自分の幸福に寄与するほど重要なものかどうか確認してみましょう。脱却や受入れ、納得感がえられるようになります。
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